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【リトアニア】独立回復の日

3月11日というと、あの地震のあった日を思い出してしまうのですが、リトアニアでは独立の回復を祝う日となっています。1990年3月11日に、独立国として主権を回復する、との宣言が議会で議決されたことを記念しているのです。

バルト三国は、第一次大戦のあと、ロシアの支配からいったん独立を達成したのですが、その後独ソ間の秘密協定や、第二次大戦時の占領によってソ連に併合されました。80年代末の民主化運動を背景に、独立を回復したのはよく知られたとおりです。

国の誕生日を記念する日の認識については、バルト三国で微妙な違いがあります。

ロシアからの独立と、20世紀末の独立回復を国家イベントとして、祝日制定している点は同じですが、その重み付けに国柄というのか、歴史認識が反映されているように思えます。

リトアニアの場合、この2つに加えて、13世紀のリトアニア王国の成立にまつわる建国記念日があります。そのため、第一次大戦後のロシアからの独立は国家の再建ととらえられています。

ラトヴィアでは、1990年の独立回復の記念日はあくまで宣言が行われた日との認識であり、もうひとつの日が独立記念日とされています。リトアニアの記念日を伝える記事も、この祝日の歴史的意味やヴィリニュスで催されたイベントの様子を淡々と報じているだけのように読めます。

エストニアでも、独立記念日があるのはラトヴィアと同じですが、独立回復の祝日はリトアニア同様独立回復の日ととらえているようです。

ロシアの支配を脱した記念日は三国異なれど、来る2018年は同じくそれから100周年を迎えるわけで、それぞれのセレモニーに国のアイデンティティが示されるのでしょう。